抱きしめて。







「…さ……せ…雪さ…」






誰かが俺を呼ぶ声がした。






いっきに俺は夢から覚めた。





「雪さん?…大丈夫ですか?すごい苦しそうでしたよ…。」







ずっと忘れていた俺の両親の夢。






俺を捨てた人達。





もう顔も名前も思い出せない。






ただ思い出すことができるのは、「相川」という」苗字だったということ。




それだけだった。





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