風の声が聞こえる
それから、2年の時が過ぎた。
「いづみちゃん」
新しい恋人ができた。彼とは、入院中に病院で知り合った。郵便配達の途中で、事故にまきこまれ、生死の境にいたそうだ。
今は、お互いに傷も癒え、仕事も順調で、幸せな日々を送っていた。
「オレの妻になってほしい」
「風馬くん、ありがとう」
今日は、私の誕生日。海辺のカフェで、潮風を感じながら、キラキラと輝く青を見つめていた。彼からのプレゼントは、プロポーズの言葉と、指輪。
「でも…なんだか不思議な感じ…」
「何が?」
風馬くんが、穏やかな笑みを浮かべた。
「私、他の誰かにも同じこと…言われたような気がする…」
潮風が、髪を優しく撫でる。
『幸せになってね』
今、風の声が、聞こえた。
(おしまい)
「いづみちゃん」
新しい恋人ができた。彼とは、入院中に病院で知り合った。郵便配達の途中で、事故にまきこまれ、生死の境にいたそうだ。
今は、お互いに傷も癒え、仕事も順調で、幸せな日々を送っていた。
「オレの妻になってほしい」
「風馬くん、ありがとう」
今日は、私の誕生日。海辺のカフェで、潮風を感じながら、キラキラと輝く青を見つめていた。彼からのプレゼントは、プロポーズの言葉と、指輪。
「でも…なんだか不思議な感じ…」
「何が?」
風馬くんが、穏やかな笑みを浮かべた。
「私、他の誰かにも同じこと…言われたような気がする…」
潮風が、髪を優しく撫でる。
『幸せになってね』
今、風の声が、聞こえた。
(おしまい)