これが、あたしの彼氏です。- 2 -
「…………は、話す、って…」
「お前が、前言ってた事」
「…………っ」
その矢沢君の言葉に、あたしはギュッと口を閉じる。
それはあたしが前に矢沢君に放った、あたしと絢さんがどうして似てるのかって事でいいのだろうか。
あたしの事を絢さんと重ねて見てたのかどうかってことで良いのだろうか…?
自分がぶつけた様々な言葉を思い出し、あたしは緊張でピキリと体が固まってしまった。
聞きたいけれど、聞きたくない。そんな感じがする。
多分、あたしは今矢沢君が放とうとしてる未知の言葉に、想像以上の怖さを抱いている。
「…………」
矢沢君は、あたしが勇気も出せずに距離を置いてた数日間、一体何を思っていたんだろう。
聞くのはとても怖いけれど、それでも矢沢君が正直に話してくれると言うのなら、あたしはそれを聞いてちゃんと答えてあげないといけないって単純にそう思った。