これが、あたしの彼氏です。- 2 -


「ねぇ見て!観覧車っ」

「ああ、そうだな。いちいち騒ぐな。降りるぞ」

「あ、はい」

相変わらず素っ気ない矢沢君と一緒に降車して、駅から10分程歩いたところに大きな遊園地の入り口が見えて来た。


「………うわあ凄い」

「此処、最近出来たばかりらしい」

「えっ、そうなんだ」

ようやく到着した目の前の遊園地に内心凄くテンションが上がっているあたし。
隣に居る矢沢君も相変わらずの無表情だけど、内心では少しでも楽しみだとか思ってくれているのだろうか。


「ほら、行くぞ」

「あ、そうだ矢沢君。……今更だけど、此処のチケット買う時恥ずかしくなかったの?」

「…………」

「あ、ごめん!今聞く事じゃないよね。ちょっと思い出しただけだから」

「……お前はなんでいつもそうくだらねえ事聞いて来るかな」

「えっ、だからごめんね!呆れた顔しないでよ…!ほら行こう」

「おい、分かったから腕を引っ張るな」
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