これが、あたしの彼氏です。- 2 -
矢沢君に乗りたいもの決めろと言われ、ほんの少しだけ元気を取り戻したあたしは早速何に乗ろうか「うーん」と唸りながら考えた。
メリーゴーランドに乗りたいのは山々だけれども、さっきの矢沢君の反応を見る限り絶対乗りたくないオーラを放出していたのは丸分かりだから、この際メリーゴーランドだけは仕方なく諦めてあげる事にした。
「じゃあ、あ。コーヒーカップはっ?」
「あぁ?」
あたしがそう言うと、矢沢君は早速嫌な顔をした。
「文句言わないって言ったから良いよね!行こ行こ」
「……なるべく言わないって言った」
「矢沢君、子供みたい。コーヒーカップ楽しいよ?」
「お前の思考回路よりは幼稚じゃない」