音色
「ごちそうさまでした」
お店を出てあたしは奏にお礼を言った。
てっきり奏は無一文なんじゃないかと思ったけど、そんなことはなかったみたいだ。
それからあたしたちは近くの公園に寄った。
この公園は大きくないけど、小さな噴水があってあたしのお気に入りだと言ったら奏が行きたいといったから。
噴水の近くのベンチに腰を掛けて、流れる水の音を黙って聞いた。
「俺ね、散歩したら一時間ぐらいぼーっとしちゃったりするんだよね!人の行き来とか眺めたりしてるとさ」
「なんか、わかるかも。あたしも、仕事帰りにここに来てぼーっとしちゃうときあるもん。なんにも考えないで水の音聞いてると落ち着くっていうか。それで、お気に入りなんだけどね」
「そうなんだ。…俺もここ気に入った」
顔を見合わせて笑うと、
「帰ろっか」
と言った。
あたしたちは同じ部屋に帰った。
お店を出てあたしは奏にお礼を言った。
てっきり奏は無一文なんじゃないかと思ったけど、そんなことはなかったみたいだ。
それからあたしたちは近くの公園に寄った。
この公園は大きくないけど、小さな噴水があってあたしのお気に入りだと言ったら奏が行きたいといったから。
噴水の近くのベンチに腰を掛けて、流れる水の音を黙って聞いた。
「俺ね、散歩したら一時間ぐらいぼーっとしちゃったりするんだよね!人の行き来とか眺めたりしてるとさ」
「なんか、わかるかも。あたしも、仕事帰りにここに来てぼーっとしちゃうときあるもん。なんにも考えないで水の音聞いてると落ち着くっていうか。それで、お気に入りなんだけどね」
「そうなんだ。…俺もここ気に入った」
顔を見合わせて笑うと、
「帰ろっか」
と言った。
あたしたちは同じ部屋に帰った。