妄想女子、恋をする。
「Ms.meika!?」
あれ……っ、声がガラガラ?なんか野太い?
「……おい、和泉 愛李花(いずみ めいか)!!!」
気のせいなんかではない、野太くてガラガラなでかい声がとんできた。
その瞬間、夕暮れに染まった教室も、イケメンなアイツも、すべてがガラガラ……ッと音を立てて崩れていく。
それと同時に、周りの人の視線を一気に感じた。
「……へ?」
なんで、わたし見られてんだろ?
ふと前を見れば、すごい目で睨んでいる英語の先生。
そう、あの野太い声の原因だ。
あ、そういや、今英語の授業だったっけ……とかぼんやり考えてると、また野太い怒声がとんでくる。