2章

だが、そんなある日俺を優しく抱き上げる奴がいた。

若い絵描きだった。

「今晩は。素敵なおチビさん。僕らはよく似ているね。」

抱き上げられたその腕には不思議と安心感があった。

不覚にもこの温もりの中にずっといたいと思ってしまった。

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