石田君は2人います。
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「任せて。私みたいな華やかさでしょ♪」
自由にやっていいみたいだし、ちょっとウキウキしてきた。
「お前に華やかさがあるとは……。あの社長もなに言い出すんだか。」
……失礼な!
凌君とは別れ、私はすぐに改良に取りかかった。
自由に作れるなんて滅多にないんだし、社長から働く社員の性別、年齢層、雰囲気についても情報聴けたし。
たまには好きなようにやるのもいいな~~
楽しいし。
残業も苦じゃない。
コーヒー飲みながら、今日も残業だ~。
パソコンを見つめすぎて、目が疲れてきた。
コーヒーをおかわりしようと席を立ち、ついでにコンタクトを外し、眼鏡にした。
自分のデスクに戻ると、そこには凌君が座っていた。
「優、今日も残業か?俺はもう帰るぞ。」
そう言いながら、席を立つ。
「お疲れ様~~。私はもうちょっと仕事していくから~~。」
手をひらひら振りつつ、目線はパソコン画面。コーヒー飲みつつ。