石田君は2人います。

それは、どういうこと?
「………………。」


「ってか、シカトかよ。」


違う。理解できないのよ。
「………………。」


「3年前のイタい俺の勘違いの詳細は恥ずかしくて言えないが
今の状況の詳細は……、
そうだな、俺は優が好きだから、今、ここにいるってことかな。」



さらに理解できない。どうしてこうなった?
「私、全く、ついていけてない。」


仰向けで大の字だった凌君がゴロっとうつ伏せになり、急に真面目な顔になった。
「俺と付き合ってくれない。友達からでもいいからさ。」


そう言い放って、ニカっと少年のような笑顔をされた。



「友達って、もう私達は友達じゃない。」
冗談やめて。


「そっか~~友達だったな~~じゃあ、付き合うか~~。」


ああ、だから……。
「どうして、そうなるのよ。」


「俺が優を好きで、きっと優もまた俺を好きになるから。」


すごい自信だね……。
まぁ、もう、好きになってるけど……。



ん!??
『また俺を好きになる。』??
また??
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