最強の情報屋、睡蓮*
そして、深夜の3時をまわり、
みんながお酒を含んで眠りに落ちた頃
何故か眠気が訪れなかった。
そして、フと気がついた
沙由がいないことに
悠里は別のホテルに泊まっているので
この部屋にいるはずだと、探すことにした
すると、バルコニーから風が入ってきた
窓が開いていて、
そこから沙由の姿が見えた
「沙由」
「あぁ、智久…寝れないんだ…」
「同じく」
ふふっ、と笑いあった後、
何かを悟るかのように
沙由は話し始めた。
「智久は、誕生日この間だったんだよね?」
「うん。7月4日だけど。」
「7月4日か…
ネジバナ…だね。」
「なにが?」
「…誕生花。ネジバナの花言葉は、
…思慕…だね。
智久にぴったりだね。
これからも、それを貫くんだよ?」