クラッシュ・ラブ
同期×担当×新人
*
催しも後半を過ぎ、『ご歓談ください』的な時間が続いていた。
わいわいと賑やかにしている中で、どう考えてもオレだけ浮いてる気がする。
顔を知ってる同業者はもちろん数人いるけど、こっちから肩を叩いてまで挨拶しようと言う気になれない。
こんな自分だから、いつまで経っても『友達』なんて出来ないんだろう。
まぁ、それも仕方ない。
全く危機感もなく、楽天的に考えるオレに、一人の人物が近づいてきた。
「どうも。お久しぶりです、春野センセ」
ずいぶん長いこと手にしていたグラスから、顔を上げると知ってる顔だ。
「いつぶりかなぁ? 春野センセ、こういう場には必ずと言っていいほど来ないし。編集部もそんなに足を運ばないデショ?」
親しげに話し掛けてきた、この短髪の男は外崎(とざき)リョウ。その名はペンネームで、本名は知らない。
歳は確か自分よりもちょっと上で、だけど、デビュー年が一緒ってことで、同期みたいな位置づけである関係。
「最近、投票結果も安定して、いーカンジなんだって? サスガ」
そしてたぶん、オレのことをあんまり良く思ってないと思われる。
だからって、別になにされるわけでもないし、普段会うことも話すこともないからなんの弊害も起きないけど。
催しも後半を過ぎ、『ご歓談ください』的な時間が続いていた。
わいわいと賑やかにしている中で、どう考えてもオレだけ浮いてる気がする。
顔を知ってる同業者はもちろん数人いるけど、こっちから肩を叩いてまで挨拶しようと言う気になれない。
こんな自分だから、いつまで経っても『友達』なんて出来ないんだろう。
まぁ、それも仕方ない。
全く危機感もなく、楽天的に考えるオレに、一人の人物が近づいてきた。
「どうも。お久しぶりです、春野センセ」
ずいぶん長いこと手にしていたグラスから、顔を上げると知ってる顔だ。
「いつぶりかなぁ? 春野センセ、こういう場には必ずと言っていいほど来ないし。編集部もそんなに足を運ばないデショ?」
親しげに話し掛けてきた、この短髪の男は外崎(とざき)リョウ。その名はペンネームで、本名は知らない。
歳は確か自分よりもちょっと上で、だけど、デビュー年が一緒ってことで、同期みたいな位置づけである関係。
「最近、投票結果も安定して、いーカンジなんだって? サスガ」
そしてたぶん、オレのことをあんまり良く思ってないと思われる。
だからって、別になにされるわけでもないし、普段会うことも話すこともないからなんの弊害も起きないけど。