㈱恋人屋 ONCE!
「じゃあ、どこ行く?」
「うーん…じゃあ、とりあえずあのデパート行きません?確か『四越』っていう…。」
「あ、それ私も言おうと思ってた!そろそろ新しい服とか買いたいなー、なんて思ってて。」
「よし、じゃあ決定ですね。」
歩く事十五分。その間、私達はずっと手を繋いでいた。会社の規則にのっとり、大地くんと会う前に着替えを済ましていたので、私達は周りから見ると私服のカップルのように映っていた。そんな事を考えていると、自然と笑みがこぼれてしまう。こういう経験が、初めてだからだろうか。
デパートに入り、私達は様々な洋服店を巡った。
「あ、これ可愛くない?」
「似合うと思いますよ。試着…してきます?」
「うん。」
< 10 / 200 >

この作品をシェア

pagetop