㈱恋人屋 ONCE!
ファイル06・俺様科学者・武ヶ井理
目を開けると、私はベッドにいた。
「あれ…?」
確か、私はドアの前で寝てしまったはず…。
「お、目を覚ましたか。」
菜月くんのものとも先輩のものとも違う声。
「ん…。」
ベッドから起き上がり、辺りを見回す。すると、椅子の上に見知らぬ男性が座っていた。
「あの、あなたは…?」
「俺は武ヶ井理(タケガイ・オサム)。東都大学の教授で、科学者だ。」
「教授!?この若さで!?」
「悪いか?」
「い、いえ…。それにしても、どうしてここに?」
「ちょっと、実験台になってもらったんだ。」
「実験台…?」
「俺が作りだした新しい睡眠薬。体に触れるだけで、眠らせることができる液体だ。」
「…!」
私の記憶が、一本に繋がった。
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