㈱恋人屋 ONCE！

「ここって…。」
私達がたどり着いたのは、東都大学。…日本一との名声も高い超一流大学であり、理さんの研究室がある場所だ。
「ん？どうした？」
「いえ、私、来たことなかったんで…。私がここに来れる日が来るなんて、思ってませんでしたから…。」
「…来たことなかったのか？」
「はい…って、ちょっと馬鹿にしてません？」
「何でそうなるんだよ、紗姫…。」
「ふふっ、ちょっとした冗談ですって。」
笑いながら言う私だったが…。
「…嘘、つくなよ。」
理さんは割と真剣な目をして返してきた。…私の言ったこと、本気にしちゃうのかな…？
「…まあいい。入るぞ。」
私達はある有名な赤い門をくぐり、大学へと足を踏み入れた。