㈱恋人屋 ONCE!
ファイル09・恋人屋社長・鯉ヶ島匠
翌日。
人一倍早起きが苦手なはずの私が、今日は午前五時にはもう起きていた。まだ朝日は昇っていない。それどころか、星すら見える。
「ピンポーン。」
身支度をしていると、インターホンが鳴った。どうやら、来たようだ。
「ちょっと待って~。」
急いで支度を済まし、ドアを開ける。
「よう、紗姫。」
ドアの外には、菜月くんがいた。今日の朝、私を迎えに来る約束だったのだ。
「ごめんね、こんな朝から迎えに来てもらって…。」
「大丈夫だ。俺は早起きには慣れてる。」
「じゃあ、行こっか。」
「おう。」
私達は家を出た。
いよいよ、戦いが始まる…。
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