㈱恋人屋 ONCE！

私は電話をかけ続けた。
「よし、完了っと…。」
「そういえば紗姫、えっと…ほら…あの人はどうするんだ？」
菜月くんが「もうここまで来てる」と言わんばかりの詰まりを見せる。
「あの人？」
その時、私の頭にある人物が浮かんだ。
「あ、あの子ね。大丈夫。もうお母さんは意識が戻ったみたいだから。前楽しめなかった分、今こっちに来てるみたい。」
「お、そうか。じゃあ問題ないな。」
「うん。」
「おい、誰だその人？」
「後で説明しますから。そう焦らないで下さい、理さん。」
そして一時間ほど時が流れ、「皆」が一堂に会する時がやってきた。
「これで全員…ですよね？」
「はい。」
懐かしい顔が揃い踏み。
そう、私の「協力者」とは…私の、過去のお客様。