㈱恋人屋 ONCE！

「よし、じゃあ作戦を説明します。」
事前に準備しておいたスライドが、プロジェクターに映し出された。
「まず、大地くんが鍵の修理に向かう。真守さんがもう壊して、修理屋の偽チラシも入れといてくれたみたいだから、あとは電話がかかってくるのを待つだけ。」
「はい。」
プロジェクターに合わせて説明するのは、意外と難しい。
「大地くんから電話がかかってきたら、ジャックくん、流矢さん、悟さん、晴明さんはそれぞれの持ち場について下さい。」
「はい！」
「了解っ！」
「おう。」
「了解しました。」
「で、菜月くん、私、理さん、真守さん、郁馬はここで待機。…以上！何か質問ありますか？」
特に手は上がらなかった。
「じゃあ…作戦開始！」
「あ、ちょっと待って下さい。」
菜月くんが止める。
「外に出るときは、これを身につけて出て下さい。」