㈱恋人屋 ONCE!
「俺の高校生時代の友達に、かなりモテる奴がいたんです。自分で言うのも何ですけど、その頃までは結構モテてたんです。…でも、彼が来てから、俺はそのすべてを失いました…。ルックスでも勉強面でも運動面でも、俺より優秀で…。その時の俺の彼女も、彼に取られました…。アイツは、俺から色んなものを奪ったんです…!」
大地くんの目からは、涙がこぼれ落ちていた。
「こんなの、俺の身勝手な想像かもしれないんですけど…。それでも、俺は悔しかった…!恋を失いたくなかったんですっ…!」
私は、大地くんを抱きしめた。ただ、どうにかしてあげたくて。
「大地くんの気持ちは…分かんない。そういう経験、したことないから…。でも、私は…分かろうとはしてるつもり。」
「…?」
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