㈱恋人屋 ONCE!
「これは…!」
「さすがに心当たりがありますよね、社長。だってこれ、今日のことですから。」
「…どういうことだ!?」
「色んな人に、協力してもらったんです。」
「まず俺が、鍵を壊して修理屋の偽チラシを入れました。」
「君は…?」
「俺の名前は覚えてないですか。紗姫と同じ新入社員の、新海菜月です。」
社長の顔には、焦りが出始めていた。
「その後僕が、修理させて頂きました。」
「修理屋…?」
「修理屋ではありません。紗姫さんの、元客です。」
「何…!?」
「その後僕が、道を尋ねました。」
「日本語、話せるじゃないか…。」
「ええ。ですがあれは演技です。」
社長の額を汗が濡らしていた。
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