㈱恋人屋 ONCE！

私は、さっき買ったマンガをジャックくんに手渡した。
「これって…。」
「…日本の文化、友達に紹介してきなよ。」
「…！」
ジャックくんは、私に抱きついた。
「…ありがとう、紗姫さん…。」
一時間後、アメリカ行きの飛行機が飛ぶ下で、私のケータイが鳴った。
「？」
電話は、友也班長からだった。
「もしもし？」
「あ、紗姫ちゃん？仕事終わったんだよね？」
「あ、はい！メール届いてたんですね。」
「うん。それでさ、まだ歓迎会やってなかったから、これからちょっとどうかな～って。イケる？」
「はい！行きます！じゃあ、今から会社戻るんで、ちょっと待ってて下さいね！」
私は電話を切り、軽い足取りで会社へ向かった。