㈱恋人屋 ONCE!
ファイル05・謎の陰陽師・安倍晴明
ある日。
「なぁ、知ってるか?」
少しだけ慣れた手つきでパソコンを操作する私に、龍樹先輩が話しかけてきた。
「隣に、何か占いの店ができたみたいなんだ。」
「占いの店…?」
「しかも、ちょっと変わった占いらしいぜ。確か、オンミョー何とかって…。」
「陰陽術のことですか?」
「そう、それだ!」
「それが…どうかしたんですか?」
「いや、客を取られないかなって…。」
「…?」
さっぱり理論が組みあがらない私に、龍樹先輩は言った。
「ここって、恋愛できない人達が来るところだろ?だから、隣の占い師に、今後の恋愛運を占ってもらう人が出ると、俺達を頼る人が減るんじゃねーかって。」
「なるほど…。」
すると先輩は、ある提案をした。
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