㈱恋人屋 ONCE!
会社に戻るなり、龍樹先輩が感想を聞いてきた。
「おい、どうだったんだ?」
「占いは結構ちゃんとしたものでした。ただ…。」
私は財布を取り出し、龍樹先輩に中身を見せた。
「なるほどな…。」
「御覧の通り、もうほとんどお金がなくなりました…。」
「ぼったくりってやつだな。」
その時、もはや恒例のアナウンスが。
「黒原紗姫さん、ご指名入りました。」
データとして映し出されたのは…。
「おい、この服装って…。」
「ですね…。」
財布の中をのぞき、ため息をつく。すると、横から紙幣を差し込んでくる人が。
「?」
驚いて手の元を見ると…。
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