㈱恋人屋 ONCE!
「二人で何話してるんですか?」
「え、いや、何でも…。」
「それより晴明くん、この子は一体…?」
この後、私は自分の聴覚を疑うことになる。
「式神です。」
「…?」
「そっか~。ついに晴明くんも、式神をゲットしたのね~。」
「あの…?」
「紗姫さん。」
今度は、晴明さんが私の耳に顔を寄せた。
「後で説明します。」
「…。」
私は話題を切り替えた。そうしないと、何かややこしいことになりそうな気がした。
「あの、晴明さんと渉さんって、どういう関係なんですか?」
「私達はただの先輩と後輩よ。高校時代のね。」
「なるほど…。」
…ヤバい。これ以上話が続かなくなった…。
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