鎖に縛れたお姫様
あたしがその手をとったと同時に、ソイツはすでに始まってる音楽にすんなりと 入っていった。
やだ、本当に嫌だ。
でも笑顔は絶やさない。
薄暗い中、ソイツは完璧にあたしをリードした。
認めたくないけどコイツ、ダンスがうまい。っていうか慣れてる。
クルクルとターンしたり、あたしが踊りやすいように工夫してる。
けど、不気味な笑みは絶やさない。
ていうかコイツどっかの坊ちゃんなの?!
いや、それしか考えられないよね。だってそうじゃなきゃ入れないもんね。
まって、落ち着こう。
いろいろ整理しよう。
話をまとめよう。
話を・・・・・・・ん?
「ま、待って」
あ、あれ?