鎖に縛れたお姫様
私がなにも言わなかったのか、ソイツはもう一度‘俺がオマエの約束の相手。未来の旦那様だよ’と言う
そう言われた瞬間にはもう、あたしはバルコニーから飛び出してた。
逃げたくて、ソイツを思い切り突き飛ばしてた。
痛い。
心が、痛い。
どうしよう。
どうしよう。
未来が、全て飲まれる。
アイツの不吉な雰囲気に一つ残らず。
――――走ってる途中、不気味な笑い声が聞こえた気がした。
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