鎖に縛れたお姫様





「ただ、あの人…、義理のお父様と喧嘩したの」



私は ばれないように彼らの目を見る


目をそらせば 彼らに“嘘”と思われる気がするから。


「…そうか」


「うん…。だから家に帰るわ」



私は皆に笑顔で言う


「…輝、送ってやれ」



輝はなにも言わずに私の手を握って引っ張る





私はこの学校に入ってから 輝の良いところ、悪いところを見つけた。



輝は口が悪いけど、優しく、でも不器用、とってもいい奴なんだ





私は皆に“1日後、また会おうね~”と皆に手を振ると
皆は“ああ、またな”と言って手を上げる











お願い…

この温い時間をもう、壊さないで


私は叶わぬことを暑い暑い、空に頼む







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