鎖に縛れたお姫様







海の波の音が聞こえる


いま私は崖の上だ。






さあ、ここで全てが終わり



ここから落ちたら生きられない

一歩近づくと携帯が“ピロロロロン”と鳴いている



でも無視


あともうちょっとで死ねるから






「おい、美優、無視はないだろ…」


振り向くと汗だくな優雅がいた



「…なんで?なんで、ここが分かったの?」


「美優が好きだから」



え?

聞き間違えかな?




「もう一回言って?」


「だから、好きだ…、愛してる…」


「う、そ、嘘でしょ?」







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