鎖に縛れたお姫様
最初はわかっていたことだ…
あのお姫さまは誰も寄せ付けようとしてない
野良猫みたいだ
「でも、あそこまで綺麗にラインを引かれちゃぁな」
俺らは美優と別れたあと、また優雅の所へ集まっている
「俺さぁ、結構さぁ美憂ちゃんと仲良くなれていると思ったんだよねぇ~」
「……」
「クソ。むかつく」
まだ怒ってんの~
「“一人でいたい”つーなら、全力で拒否しろよ。近寄ってくるヤツを跳ね除ける事もできねぇで、よく言うよあのブス」
「…で?優雅、お嬢さんの命令通り近づかないのか?」
「んなわけねーだろ。絶対に一人にはさせねーよ」
今の優雅の顔は笑っているけど真剣に言っているような気がして
思わず唾を飲んだ