茜色。



「はぁ。今日ゆっくり休もうと思ってたのに。急に雑用とか。まじで最悪...」





屋上でひとりため息。





静かになりたかったから、うるさい理彩は撒いた。




今はHRとかが終わって、昼休み。





正直、めんどくさい。





でも任された以上きちんとやらなきゃ。







「....はぁ。ほんと最悪。」















「最悪なら、やんなきゃいいのに。ため息ばっかついてると、幸せ逃げるよ?」







聞き覚えのある声だった。



さっき聞いたばかりの。



「...うわ。」








「...うわ。ひっどー。雅ちゃん。」








「...ちゃん付けしないで。浜本慧。」





にこりともせずに、そう言いきった。







こう言うと、慧は意地悪にくすくすと笑っていた。











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