。A型な執事様。
「な、なによ…?」

「だって…お嬢様のやってるときの顔が…ククッ、あまりにも真剣で…っ」

………………
なんだか少しずつムカついてきた

「芳井の馬鹿!からかわないでよね!!」

「はいはい……ぷっ…。」


絶対反省してない!こいつめぇ

「ははは……っ痛!?」

「仕返しっ!ふんだ!」

あたしは芳井のほっぺたを強く強〜く引っ張って、その場から素早く去った。芳井は後ろから頬を押さえながらついてくる。

「〜〜〜〜…っ」

ふふっ♪良い気味なんだから!!妃芽様を馬鹿にした罪は大きいのよ!!


するとそこにお母さんたちが現れた。

「あ、妃芽!いい家具選んだ?」

「うん。ベッドは選んだよ。」

「じゃあ他のも見てなさい。少なくとも家具一式は揃えなきゃね。・・・あ、そうだ。芳井くんも選んでいいからね!」

「………え?」

家具一式?芳井も選びなさい?
………どういう事だろう。
何だか今日のお母さん変だなぁ〜。

「いや、俺は結構ですよ。あくまで執事なので…そんなの悪いです。」

「いいのいいの!!これも命令と思って♪じゃあ私達お茶してくるから、一通り選んだら来なさい。」

そう言ってお母さんたち3人は行ってしまった。

「………だってさ。どうしよう?」

「まずは家具を揃えましょう。奥様があれだけ言ってるくらいですし、多分…何かに必要なんだと思います。」

「そうなのかなぁ…。何だか変な感じ。」

「それで…あの……俺も1つだけ買いたいものがあるんです。」

「買いたいもの?」

「はい。どうしても欲しくて…だから今回だけ奥様の言葉に甘えます。」

「そっか。わかったわ。じゃあ後で芳井の買い物に付き合うよ。」

「ありがとうございます。」

芳井にも欲しいものがあるんだ…。何だろう?まぁ後でわかるし、今は家具選びに専念しよう!


そうして3時間後、あたしたちはやっと家具一式を揃えた。ベッドに棚にテーブルにソファーに…。合計金額は…ピー千万円。おっきい買い物をしました…。


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