姫の笑顔

ーsideミリヤー

あれ…?こっちじゃなかったかな?

…迷った。…この年になって迷うだなんて。

何となく扉を開くと、ピアノがポツンと置いてあった。

ピアノ…

日本の学校に居るとき音楽の先生に頼んで弾かせて貰ってたな。

椅子に座り、鍵盤に手を置くと一番好きな曲を弾き始めた。

♪~~~♪

最後の音を出してペダルから足を退かすと突然拍手が聞こえて振り向いて見るとお兄さま、エルさん、ユウキさんを始め近衛騎士の制服を着た人たちがいた。

「ミリヤ、驚いた。ピアノが上手いだなんて。」お兄さまが言うと

「いえ、わたしはただ、ピアノが好きで弾いてるだけですので、まだまだです。」そう言った。

「そうか?…良かったらもう一曲弾いて貰えないか?」とお兄さまに言われたので椅子にもう1度座り、弾き始めた。

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