姫の笑顔
ーsideミリヤー
この場に居るのが、怖い。
また自分が否定されそうで。
さっきユウキさんが言ってた「わたしの自己表現出来る場所」は当たってるから、わたしのピアノを悪く言われたりするのがイヤで音楽の先生しか知らなかった。だから前はのびのび弾けた。
ピアノ、弾きたくなったらユウキさんに頼んで連れて行って貰おうかな?
ピアノの事考えたらまた弾きたくなった。
ピアノ、普段は一気に五~六曲弾いてたから、弾き足りない。ユウキさんはそんなわたしに気付いたのか
「どうかなさいましたか?」と聞かれたが、
「いえ、大丈夫です。」今はもう午後4時。
迷惑になる。
「ムリしなくても良いのです。」そんな言葉に勇気付けられ、
「ピアノ…」その先の『弾きたい』が言えない
「弾きたくなったのですね。」ユウキさんはわたしの心を代弁してくれた。コクンと頷くとユウキさんは
「団長」そう言うとお兄さまは
「分かってる」そう言うとエルさんとパティさんを連れ出してくれた。