姫の笑顔
王立ヒンメル学院
学生生活と王族としての不安
ー翌日。sideミリヤー
わたしは学院のパンフレットに目を落としていた。
明後日から通う学院。…イヤな事が起きなきゃ良いけど。
ノックが聞こえて、わたしはドアの方に振り向き、「どうぞ。」と促すと、ユウキさんが入ってきた。
「どうかしましたか?」そう聞くと
「学院の事ですが、姫様の編入するクラスですが、貴族や大企業のご令嬢、ご子息がいらっしゃるSクラスになります。私も姫様の護衛として同じクラスに編入します。Sクラスの一人に一人ずつ執事が付くのですが、姫様にも執事が付くことになりました。…事後承諾の形となり、大変申し訳なく思います。」とユウキさんが言った。
「気にしないで下さい。執事の方はどんな方ですか?」そう聞くと
「はい。私はまだ顔を合わせていないのでわかりませんが、顔合わせが後程あります。」とユウキさんが答えた。
「分かりました。ありがとうございます。」そう言うとユウキさんは別の仕事があると部屋を後にした。