姫の笑顔

ー午後ー

談話室へユウキさんと共に向かい、談話室に入ると燕尾服に身を包んだ茶色い髪の男の人がいた。25~30第前半の人だった。だけど、この人…あの時、ピアノ部屋に居た一人だよ…

怖い…

私の持つ、瞬間記憶がイヤになった。

ユウキさんはわたしの顔が真っ青になるのを見て何か言ってるみたいだけど、わたしは分からなくて、そのまま意識が途切れてしまった。

ーsideユウキー

執事に会った途端に、姫様は震えながら自分の両肩を抱きしめ、顔は青白くなっている。…ヤバイ!!俺は執事が見えないように姫様と執事の間に体を滑り込ませた。

「姫様、ゆっくり深呼吸をなさって下さい。」…ダメだ。全く聞こえてない。

限界が来たみたいにプツリと糸が切れるように姫様は気絶されてしまった。

俺は執事に医者を呼ぶように伝え、長椅子に姫様を横にした。



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