姫の笑顔
「そう言う事じゃない!」大声を上げてお兄さまは言ったけど、わたしは怯まず
「最初に『チャレンジするだけ』とわたしは申し上げた筈です。その事にお兄さまも同意していましたよね?」イライラする。
平行線のまま時間だけが過ぎる。
仕方ない。わたしが妥協するか。
「…分かりました。パレードなさってください。ですがわたしは笑いませんし、ピアノも弾きません。それでよろしければどうぞ。」頭に血が上ってる。
「ミリヤ!」また、お兄さまは大声を上げる。
「先に約束を違えたのはどちらですか?それに『どうしたい?』と仰っていましたが、わたしには選択権は無く、強制的と感じましたが?」完璧に《売り言葉に買い言葉》状態。
「……」痛い所を突かれ沈黙するお兄さま。
誰も…いや、この状態を止められるのはお父さまかお母さまだけ。
だと思ったけど。
「団長、お言葉ですがミリヤが拒否為さってるのにパレードはお止めになった方が良いかと考えます。先日の電話でも『ミリヤ次第』と団長も仰ってました。」ユウキ…ありがとう。