正義のヒーロー
ヒーロー追跡開始
「…あのっ、待ってください!」
太陽さんが僕の手をはらう。
グラウンドから結構離れたていたから、今さら払われたことに驚いた。
しかもあの、物腰柔らかい太陽さんが、だ。
立ち止まって振り返ったら、気まずそうに下をむかれた。
「いえ、その…。どうしてこの地図を辿るのかと思いまして…」
「どうして?」
「だって、落ちてた地図ですし…代打の方のだと言いきれないじゃないですか」
俯いて気まずそうに言った太陽さんが、僕を見た。
確信を迫っているようだ。
「そうだねぇ。確かに代打の奴の物なのかは分からない」
そう言うと、太陽さんが明らかに嬉しそうな顔をした。
嫌々ついてきたのかと思うと、少しムカついた。
まぁ、強引に連れてきたのは僕だけど。