あなたには聞こえますか…………
「おひさしぶりです、おじさん……」



「あー、みさとちゃん。おひさしぶりだ

ね。最近見ていなかったけど元気にして

たかな?」



「えぇ……まぁ……」



「まぁ……食べよう。みんなで。遠慮なん

かせず、どうぞどうぞ。早く座って」



「なんか……久しぶりだよね……こうやっ

て四人で食べるのって……」



そう呟くと、美歌は大粒の涙を流してい

た。

それを隣で見ていたみさとは、感情を抱

く事も、同情を感じる訳でも無く、食卓

に並ぶ料理に箸を進めている。






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