あなたには聞こえますか…………
消防士になり、救急隊の道を志願してい

たのだ。



活躍すればまた、お父さんが褒めてくれ

る。あの優しい笑顔をまた見ることが出

来るんだ。そう雪は考えていた。



それが叶わないことだとしても、そう願

わずにはいられなかった。



それくらい子供の頃に受けた心の穴は大

きいものである。



そんな時だった。



雪は花梨と出逢うことになる。




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