あなたには聞こえますか…………
少女は、その雪の優しさに触れ、壊され

た心を徐々に開くようになって行く。




雪が休みの日は一緒に食事をし、笑い合

いまるでまた家族が出来たような感覚に

二人はなっていた。



雪は同じく家族を失った者として、花梨

の心の傷跡が少し塞がってきたような気

がして、優しい表情で花梨を見ていたの

だ。




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