あなたには聞こえますか…………
もしもまた大切な者を失うことになれば

という恐怖を雪は考えずにはいられなか

った。



もしも花梨を失うことになれば、雪は精

神が激しく音を立てて崩れてしまう自分

自身の姿を、容易に想像する事が出来て

いた。



それほど、雪にとっては花梨という存在

が大きく、いとおしく感じていたのだ。


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