あなたには聞こえますか…………
「覚えてらっしゃいますか!」



興奮気味の義信がすぐさま返答していた



「あぁ、よく覚えておりますよ。

熱心な研究員でしてな。

色々と研究しておりましたわい。


しかし……先程聞いたような【音】は……

そういう事は私でもわかりませんがな」



「そうですか。

いま、秀美さんのお住まいの住所とかは

お分かりになりますか?」



「住所か……

付き合いはここ数年なくなってましたか

らの。

たぶんですが……年賀状が残っておった

はずやが。

おばあさん少し探してみてくれんか?」



「はいはい」




そう言うと、おばあさんは2階へとゆっ

くりとした足取りで上がって行った。


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