あなたには聞こえますか…………
そのマンションの入口までたどり着くと

1つの影が見えていた。


「あら。亀城くん! お久しぶりだね」



「あ。大家さん。お久しぶりです。

元気そうでよかった!」



「亀城くんも! まぁ家賃を毎月きちん

と振り込みがあったから、無事だとは

分かっていたけどね!

でも……ここに亀城くんが来るのは、

久しぶりになるんじゃないの……

あの時から一年は顔を見てない気がする

から……」



「ん? そうでしたっけ?

もっと前から、この部屋は花梨に渡して

たから、一年間じゃきかないかもしれま

せんよ?」



「え…………


ところで今日はどうしたの?」




二人の会話を聞いていた義信が、

何か違和感を覚えだしていた。

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