あなたには聞こえますか…………
その大家の言葉に二人は言葉も出ず

身動きも出来ず立っていた。



「死んだ? なにを言ってるんですか?

大家さん、どうしたの?」



「亀城くん……部屋を片付けたのも、亀城

くん本人じゃないの……」



「なにを……俺はずっと来てませんよ。

ここには……」



「ショックなのは分かるけど……

しっかりして……亀城くん……

私も辛いよ……でも……」



「ショックもなにも、毎日花梨とは、

話してるし、それに、さっきも会ってい

たし。大家さんこそどうしたのですか?

いったい……死んだとか……

冗談が過ぎますよ。まったく……」



「亀城くん……

忘れたいんだよね……

気持ちは凄く分かるけど……







でも、花梨さん、

この部屋で死んだでしょ……」






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