あなたには聞こえますか…………
第36章……愛を伝える日に
2月13日12:14
あの日から雪は、花梨の姿を見ることは
なく、会っていないたった数日間がとて
も長く感じられていたのだ。
そして、雪は一人自宅で座り込み、
花梨の入った骨壺を見ていた。
(実感した孤独)
(またよみがえった離縁)
(何より愛する者を失った恐怖)
雪の携帯には、あれ以来電話が頻繁に鳴
っていた。仕事場からの電話であろう。
しかし、雪がその電話を取ることは一度
もなかった。
何をするにも空虚と化し、そんな余裕す
らない心の状態だったのだ。
雪は仕事には行かずあれからずっと、部
屋でその孤独と向き合っている。
花梨との優しい想い出や、笑いあった記
憶を思い出しながら。
あの日から雪は、花梨の姿を見ることは
なく、会っていないたった数日間がとて
も長く感じられていたのだ。
そして、雪は一人自宅で座り込み、
花梨の入った骨壺を見ていた。
(実感した孤独)
(またよみがえった離縁)
(何より愛する者を失った恐怖)
雪の携帯には、あれ以来電話が頻繁に鳴
っていた。仕事場からの電話であろう。
しかし、雪がその電話を取ることは一度
もなかった。
何をするにも空虚と化し、そんな余裕す
らない心の状態だったのだ。
雪は仕事には行かずあれからずっと、部
屋でその孤独と向き合っている。
花梨との優しい想い出や、笑いあった記
憶を思い出しながら。