fingertip
「美紅ちゃん?」




ふっと頭の中が現実に戻された。


琴音ちゃんが私の顔を心配そうに
覗き込んでいる。





「あっごめん。大丈夫!」




私が笑顔を作ると




「良かった!」




2人も笑顔になる。




「あっじゃあさ!こん・・・」

「席につけ〜!」




奈々華ちゃんの言葉を遮るように

先生が教室に入って来て

大声を出した。




「ちぇっ、もっと喋りたかったのにぃ!じゃあ後でね〜!」




「じゃあね!」




2人が手を振る。




「うん後で‼︎」




私も不思議と手を振る。
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