【短】私の意地見せてやるっ!
…は?
…今なんて言った?
ピピピ…
少し高めの電子音がなった。
「ん?」
ユウさんはきょとんとした顔で、
自分のケータイを確かめた。
「なっ…」
ユウさんが、笑顔をひきつらせて
見てるのは私のメールだ。
キスされるくらいなら、
メールしたほうがましだ。
なので、ケータイを後ろに
まわした手でいじって、
目の前のユウさんにメールをした。
「そんなに嫌がらなくてもいいのに…」
ぶつぶつ呟くユウさん。
「ま、ありがとね?」
すると、意地悪な顔をして、
ユウさんはわざとリップ音をたてて、
私の頬にキスをした。
「…!?」
顔に熱が集まる。
油断してたから、尚更熱が集まる。
「じゃーね?瑠奈ちゃん。」
クスクスと意地悪に笑いながら
教室から出るユウさん。
クラスの人からの視線に
気付いてしまった私はさらに
赤くなってしまった。