【短】私の意地見せてやるっ!
帰り道をいつもより速く歩く。
「瑠奈ちゃん、ちょっと待ってよー」
小走りで走ってくるユウさん。
…どこまで着いてくるんだか…。
「私、急いでるんで失礼します。」
そんな急ぐ予定、ないけど。
「そーなの?じゃあ…」
素直に信じてくれれば助かるけど…
「俺も急ぐね」
…わざとなのか。
…それとも、天然なのか。
…悪い笑みは浮かべてないから、
天然か…?
私が悶々と考えてると、
私の家の前に着いていた。
「ここなので、さよなら。」
「堅苦しいなぁ…
ま、じゃーね!」
そう言うと、ユウさんは、
私達が歩いてきた道を歩いていった。
…わざわざ私の家まで送んなくても
いいのに…
私は、訳も分からない
沈んだ気持ちで家に入った。