多泣多笑。
ガチャ・・・・


小学校な訳だし、近くの家の子って同じ学校ってことだよな~・・・あ?
拓夢はなにかを思い出した。

「いってきま~・・・・・・す?」

そして、思考回路と言葉が連動した。

「・・・なんで疑問形なわけ?」

・・・こっちが聞きてぇよ。
拓夢は頭をポリポリを掻いて、母の方を見ながら、

「・・・・俺まだ制服無い気がすんだけど」

と呟いた。

「ぁ」

母は口に手を当てる。

「・・『あ、忘れてた~♪今から取りに行く』とかは言わねぇよな~♡」

♡は、ついている。そして顔は笑っている。でも目は笑ってない。

「てへ☆」

母は手をグーにして、自分の頭をコツンと叩いた。

「・・全然可愛くねぇよ」

心からの本音。

「まぁまぁ」

「・・・・・・後で母さんだけで取りに行ってくれ。採寸は終わってるから、大丈夫だろ?」
「うん」
「よろしく」
「え~!?」
「俺はちと探検してくるゆえさらば」

バタンッ

ドアが大きな音を立てて閉まった。

「ん~・・・・ッシャ!」

拓夢は、今度こそ探検しようと気合を入れた。

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