多泣多笑。
・・・悠輝、お前本当に予知能力持ってたんだな。
目覚めた拓夢の前には、青のTシャツと黒のジャーシのズボンを穿いた、ショートカットの女の子がいた。
・・・・・男の子に見える。
でも、拓夢はなんとなく『女の子だ』と思った。
「・・・起きた?」
「・・・起きた」
初対面なのに、何だこの会話は。
・・・てゆーか、ここ、木の上な気がすんだけど。
拓夢は、冷静になろうと手で頭を抑えた。
「お前、誰?」
コレは聞かないと話が進まないだろう、と思い、訊いた。
「人に名前を聞くときは、まず自分からって言わない?」
・・・・ごもっとも。
拓夢は、少女(といっても同い年)の顔を見ながら、言った。
「藤岡 拓夢、11歳。ここら辺に越してきたばかり。よろしく」
「沢渡 暁(あきら)、11歳。ここら辺に住んでる。よろしく」
一通り、挨拶は済んだ。
・・・・というか、自己紹介は済んだ。
「・・・ここ木の上なんだけど」
「知ってる」
「・・・そりゃわかるけど!!」
「『わかるけど』?」
・・・・一向に話が進まない。
拓夢は暁の足元を見て、言った。
「女の子が、なんでこんなところに登ってるの?」
「・・・・女の子?」
暁が『鳩が豆鉄砲をくらった』ような表情をする。
「えっ・・・違った?」
「いや・・・あってるけど・・・・」
・・・・あってるならいいじゃねぇか!!
拓夢はこの地域に来て、初めて家族以外に腹を立てた。
目覚めた拓夢の前には、青のTシャツと黒のジャーシのズボンを穿いた、ショートカットの女の子がいた。
・・・・・男の子に見える。
でも、拓夢はなんとなく『女の子だ』と思った。
「・・・起きた?」
「・・・起きた」
初対面なのに、何だこの会話は。
・・・てゆーか、ここ、木の上な気がすんだけど。
拓夢は、冷静になろうと手で頭を抑えた。
「お前、誰?」
コレは聞かないと話が進まないだろう、と思い、訊いた。
「人に名前を聞くときは、まず自分からって言わない?」
・・・・ごもっとも。
拓夢は、少女(といっても同い年)の顔を見ながら、言った。
「藤岡 拓夢、11歳。ここら辺に越してきたばかり。よろしく」
「沢渡 暁(あきら)、11歳。ここら辺に住んでる。よろしく」
一通り、挨拶は済んだ。
・・・・というか、自己紹介は済んだ。
「・・・ここ木の上なんだけど」
「知ってる」
「・・・そりゃわかるけど!!」
「『わかるけど』?」
・・・・一向に話が進まない。
拓夢は暁の足元を見て、言った。
「女の子が、なんでこんなところに登ってるの?」
「・・・・女の子?」
暁が『鳩が豆鉄砲をくらった』ような表情をする。
「えっ・・・違った?」
「いや・・・あってるけど・・・・」
・・・・あってるならいいじゃねぇか!!
拓夢はこの地域に来て、初めて家族以外に腹を立てた。